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話は前日の夜にさかのぼる。
いつものようにメールするが、些細な事でケンカになった。ケンカといっても、ゆみが一方的に怒っただけなのだが。
そのあとはメールも電話も無視、俺はイライラしながら全く眠れず、朝を迎える。
そして、その日。朝ゆみと言葉をかわす。
ゆみは思ったより平静で、「昨日は怒ったけど、そのあとは何て言ったらいいかわからなかったから、電話も取らなかった」
と言う。
そして、「今日の夜は飲み会だから」
何てことはない会話なのだが、かなり情緒不安定な俺は、これだけで不安になる。
しかし、その心境をゆみにはわからないように、「うん」と言ってその場を去った。
そして、その夜に俺の心が壊れる。人生で初めての事であった。
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