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月に一回の全員参加の会議がある。その会議の中で、この女性『ゆみ』が一生懸命、何かをノートに書き込んでいる。見かけによらず真面目なんだな、と妙に感心してしまった。
会議が終わり、ゆみの前を通って部屋を出ようとした時に、ノートが見えた。そのノートには上司や同僚の似顔絵がビッシリ書いてあった。それが特徴をとらえてあり、思わず笑ってしまった。
「画伯、進む道を間違えたんじゃない?」
「は?」
「イラストとか、才能があるんじゃない?」
「そうかな?」
たったこれだけの会話で、ゆみのことが気になって仕方なくなり、次の日から用もないのに、ゆみのところに顔を出すようになった。そして彼女の笑顔に魅了されていった。
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