テレパシーアフェクション

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お互いを求めていた唇がようやく離れると呼吸する音だけが部屋に響く。 そこに意味はなくてもただ好きだった、それだけで良い気がした。 「い、のも、と」 ああ、また男らしくない。 「なあ、いのもと」 「なんやねん」 「…すきや、」 そんなことは分かりきっているはずなのに、顔が熱くなった。 このまま溶けて一つになってしまいたい。なんてことは口が裂けても言えないけど。 (俺も好きや。) 言葉にしなくても藤原に届く気がして、心で呟いた。
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