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「…玉城先輩、一応聞きますけど」
「何だい一色後輩」
とある食品系の会社の商品部
自分のデスクで一心不乱に定食のご飯から豆を抜いているのは尊敬するべき我が先輩。
玉城 月子、さん。
「何してんすか?」
「見てわかんない?豆抜いてるの」
「…豆ご飯から豆抜いたらただの白米っすよ」
「塩味が残るじゃない。豆ご飯嫌いなの。なのに今日の定食は豆ご飯だったのよ。しょうがないじゃない」
会話しつつも、メインのしょうが焼きの皿の横に次々転がされる嫌われた豆達。
「勿体ないなぁ…」
「じゃ、あげようか」
「…豆オンリーは、ちょっと」
流石に遠慮したい。
「つうかまた社食で食べずに持ってきちゃったんですか」
「いいじゃん、ちゃんと食器返しに行ってるから」
どうもこの人は社食で食べるのが嫌らしい。
落ち着かないとか言ってたっけ。
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