決意

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こんな感じの野球生活は、父もさすがに知らなかった為に、S市の高校に通う条件として言えるのだと自分は考えていた。 S市の高校に通うにはこれしか方法がないのか…。 「わかった。 ちょっと考えてみる。 これからヒロの家に遊びに行く約束してるから行ってくるわ。 多分泊まりになるわ。」 悩みながらも答えを後にする。 「気をつけてな。」 父もそれを悟ったか、答えをせかす事はしなかった。 簡単に準備を済まし足早に家を出る。 道中、父の言葉が脳裏に浮かぶ。 「野球が高校の条件だ。」 さすがにそれで来るとは思ってなかった。 でもそれしかないなら…。 ヒロの家に向かい約15分ぐらいは経ったであろうか。 ヒロの家の近くのコンビニまでヒロが迎えに来ていた。 「来てたのか?」 と手をあげて近寄る。 「タバコ買うついでにケイちゃんを待ってようと思ってね。」 ヒロとは中学2~3年生の時に同じクラスで、やたらと気の合う友人であった。 毎朝ヒロが家に自分を迎えに来て、一緒に学校へ通っていた。 喧嘩もした事があるが、その時はヒロが折れてくれた為になんとか終止符を打つ事が出来た。
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