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ヒロに限って心配はないかと感じていた。
昔から誰とでも仲良く出来るし、『折れる』という事をよくわきまえてる人間であった。
「まぁ、お互い頑張ろうな!」
とタバコに火をつけながら言う自分に対し、相変わらずの笑顔で
「任せとけ!」
と返すヒロ。
ヒロの家に着いた二人は、先程コンビニで買ったお酒を取り出す。
「ケイちゃん!今日は何に乾杯する?」
早く飲みたくて落ち着かないのが見てわかるヒロ。
「そうだなぁ…そしたら今日はこれからの俺達にだな。
それぞれ皆別の道に進むから、何事もなくうまく行くようにってね。」
「乾杯!」
お互いあっという間に最初の一本目を飲み干す。
競っていた訳ではないが、二人ともいっきに飲み干してしまった。
さすがは中学生。
後先考えずにとにかく飲む事ができる。
当たり前だが、ペースを考えて飲める程お酒に慣れてもいない。
約1時間くらい経っただろうか…。
早くも二人は酔っ払っていた。
「ねぇケイちゃん!ムラの家にでも遊びに行こうよ!」
お酒で赤くなった顔でヒロが言った。
「そしたら行くか~!」
自分もゴキゲンで返す。
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