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互いの緊張をほぐしあう様に話し合ってる友人達を見ている内に、志望校の校門近くまで着いた。
そこには同級生達の見馴れた顔ぶれや、他校の自分と仲の良い生徒達がいた。
「どうだ?みんな受かったか?」
と自分がそこにいる同級生達に話し掛ける。
「受かってたよ!
ケイちゃんはどうだった?」
喜びを隠しきれてない表情で問い返される。
「バカか?今来たところなの見てたべ?
まぁ受かってるとは思うけどな。」
と吐き捨てる様に答えた。
他校の仲の良い生徒とも同じ様な会話になり、少々合格して喜んでいる人達の顔が目障りに感じてきた。
「通う事になったら宜しく!」
合格発表用紙に向かって歩く自分に対して後ろから聞こえてくる。
すぐさま振り返り手を上げ
「宜しくな!」
と手を振る。
そしていよいよ自分の番。
大きく貼り出されている発表用紙に近づき、期待を膨らませながら自分の番号を探す。
その時、横を見ると隣にいた友人の顔が安心しきった表情で深呼吸をしていた。
「受かってたのか?」
と友人のトモに尋ねると、いかにも余裕な表情で
「まぁねケイちゃんはどう?」
と聞き返された。
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