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ジャッジメント第177支部
「初春。何かわかったか?」
竜宮登。ジャッジメント第177支部で活躍するレベル4の能力者。AIM拡散力場を集めて壁にし、敵の能力による攻撃を打ち消したり、弾き返したりできる能力反射(リフレクトロン)という能力を持っている。
「いえ、セキュリティが固くてハッキングが難しいです。」
初春飾利。同じくジャッジメント第177支部で活躍するレベル1の能力者。手で触れている物の温度を一定に保つ定温保存(サーマルハンド)という能力を持っている。その為戦闘に加わることができないため、無線によるバックアップを受け持っている。
「初春でも難しいなんて、何か重要な秘密を抱えているに違いませんわ。」
白井黒子。同じくジャッジメント第177支部で活躍するレベル4の能力者。手で触れている物体を任意の場所に瞬間移動させたり、自分を瞬間移動させることができる空間移動(テレポーター)という能力を持っている。
「これはもうアンチスキルに回したほうがいいんじゃないか?」
近藤剛毅。同じくジャッジメント第177支部で活躍するレベル4の能力者。AIM拡散力場を集めて球体にしてそれを敵に投げつけてダメージを追わせる力光球彈(エネルギーボール)という能力を持っている。
「バカなこと言うなよ。今アンチスキルはあの事件を事故として見てるんだぞ。」
そう。アンチスキルはあの事件を事故として見ている。証拠不十分、異常現象。そのたった二つで事故として見られてしまっている。
「あぁ、そっか。そうだったな。」
剛毅はあらためて認識する。
「証拠不十分と異常現象の二つだけで事故だなんて。アンチスキルは甘いですの。」
黒子はため息をつく。
「ため息つくと幸せが逃げてくぞ。」
登がいたずらに黒子に投げ掛ける。
「う、うるさいですわね。わたくしの幸せは、お姉様がいる限り逃げてはいきませんわ。」
黒子は目を輝かせる。
「………………………」
室内に沈黙が走った。
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