始まり 3

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ふと、昔の感傷に浸っていたら、あだ名を呼ばれ我に帰る。 昼休みは屋上で弁当を食べる事が定番になっていた。 いつもは永瀬といるが、今日は何やら別クラスの女の子のチェックをするとの事。 楽しんでるねぇ…。 「タマってば!聞きなさいよ!」 「聞いてるから静かにしてくれよ。まわりに食事中の生徒がいるだろうが」 「あっそ」小春は興味無さそうに言うと隣に座った。 「それより、知ってる?」 今回は割と落ち着いている。 毎回、変な雑誌を見せられ、大和ワールドに勧誘してくるか、未確認生命体について昼休みが終わるまで聞かされるかだった。 うん、よく耐えた。俺。 「あたし思うのよ。ほら、事実は小説より奇なり。よくいうじゃない?」 いかん。語りに入ってやがる。 「まて!」 梅干しを一つ無理やり口に突っ込んでやった。 口は閉じるどころか、萎んだ。 「簡潔に言え。俺は貴重な昼休みを有効に使いたいんだ」 「ふっふぁいっ!」(うるさい) 顔面殴られた。 いてぇ…
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