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授業が始まるが教科書を持っていない俺は必然的にアイツの教科書を見せてもらわなければならない。
『あの、教科書見せてもらえませんか?』
「あ、教科書まだ届いてないんだ…いいよ見せてあげる」
そう言って机をくっつけて教科書を真ん中に置いた
『ありがとう』
「どういたしまして」
そうニッコリと笑うアイツはなんだか変な感じがした。
なんかこう……キャラを作ってるようなそんな感じだった
そんなこんなで毎時間教科書を見せてもらい
なんとか昼まできたのだ
凛を迎えに教室まで歩いていく。
『凛、迎えに来たよ』
「あ、侑季」
『ん、早くしないと置いてくから』
「待ってよ~」
後ろから一生懸命付いてくる凛に気付かれないようにして笑った。
二人で屋上に来たがあまりにも平和すぎて面白くない。
『なんかおもしれーことねぇかな…』
煙草に火をつけて煙を吐き出す。
「煙草、止めたんじゃなかったの?」
心配そうにこっちを見る凛の髪をクシャクシャにしながら頭をなでた
『心配しなくて大丈夫、凛が心配することなんか一つもないから』
そう言うとぎゅっと俺に抱きついてくる凛を可愛いななんて思ったが
言うと調子に乗るから絶対に言わない
昼ごはんを食べて時間ギリギリに教室に入る。
女子の痛い視線を浴びながらも席につき
午前と同じように授業を受けた。
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