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予想通り、頬の腫れていた俺を見て凛がキレた
「誰にされたの?私の侑季に手、出した奴」
『凛、目据わってるから』
「関係ないよ私は怒ってるんだから!!」
『落ち着けって』
ギュッと抱きしめると制服に顔を埋めて泣き出した。
「侑季が大丈夫なのは分かってる、でもね何も知らない子に侑季を傷付けられたくなかった。」
ホントにこいつは優しいんだから……いつも俺のことばっかり
そう言えば俺が転校するって決まった時もそうだったな
もともと白蘭の生活に飽きていた。
俺より強い奴なんか居なかったから。
ボコッ、バキッ、
『弱いくせに俺の島、荒らしてんじゃねぇよ』
地面にひれ伏している男たちに冷たく吐き捨てる
『マジで準備運動にすらならねぇよお前ら』
「きゃっ、今日も侑季はかっこいね」
『かっこいいとか言わないから、こいつらが弱すぎるだけ』
そう言い捨てるとクスクス笑って俺の腕に自分の腕をからめて凛は笑う。
『何笑ってんの?俺は笑えないけど?』
「いや、つまんなさそうだなって思ってさ…
隣町にさ、風神ていうチームあるじゃんあそこのスイは強いらしいよ」
ぴくっと俺の耳が反応する
『そいつ、俺より強いかな』
そう言うと凛はニッコリ笑った
「確かめに行く?」
『うん、行く……-』
てな訳で、俺が転校してきたのはこの学校のどこかに風神の頭スイがいるらしい
本当に俺より強いのか試したくなって
無意識に口元が弧を描いた。
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