〓らいおん通信〓9月号

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印象的だったのは、 南三陸さんさん商店街で働く方々の笑顔が素敵だった事。 お客さん達にも、笑顔が溢れていた事。 南三陸町の方々の「ふんばろう」の気持ち。 想像してみてよ? ここで働く方々は、 津波に、根こそぎ持って行かれた方々。 家も、車も、大好きなペットも、思い出も。 大事な人を亡くした方も、大勢いる。 想像してみてよ? 例えば、貴方の住む町が ある日突然、根こそぎ奪われる。 目の前で、大勢の人が 津波に飲み込まれていく。 廃墟と化した、街の中 至る所に、死体が転がる。 想像してみてよ? 大事な人の安否さえ分からない。 貴方の住む町が、明日、突然奪われたら、貴方はどうしますか? ついさっきまで平穏だった町が、突然、廃墟と化してしまったら 貴方は、どうしますか? そんな事、ありえない? ここでは、そのありえない事が現実に起こってしまった。 言葉では言い表せない絶望に打ちのめされた事だろう。 言葉では言い表せない悲しみに打ちのめされた事だろう。 それでも「ふんばろう!」 負けない事を選択した人達が、 ここに居る。 「ありがとうございました!」 海苔や油麩をお土産に買った店舗で、お店の方に言われた言葉。 あたりまえ? うん。あたりまえの言葉。 でも、 僕には当たり前に聞こえなかった 「ありがとうございました!」 笑顔でお客に向けられた、その言葉 その言葉に込められた 重みが、想いが。 僕には当たり前には 聞こえなかった。 コロッケでお腹を満たし、海苔や油麩をお土産に買い、いざ、仮設へ向け、出発! 賑わいを見せていた南三陸町さんさん商店街から外に出れば またも現実に引き戻される。 瓦礫と。 廃墟と。 それでも明日を見つめ、ふんばる皆さんの姿がそこにある。 写真は、焼き鳥屋さんの仮設店舗 右奥に見えるのは、瓦礫の山。 ふんばれ! image=476090561.jpg
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