奴隷の国

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アルは、こっちに向かって下を向いて歩いて来ている一人の少年に話しかけてみる事にした。 「あの~すいません。今大丈夫ですか?」 声をかけると、その少年は顔を上げてアルの事を見た。 その少年はアルの顔を見ると少し驚いた顔をしてオドオドしていた。 アルはこの少年の顔に少し見覚えがあった。 多分この国の城壁に着いた時、城壁を直していて僕が手を振ると振り返してくれた少年だろうとアルは思った。 その少年はアルに対して少しオドオドとして動揺している感じが見受けられた。 アルはとりあえずもう一度その少年に話しかけてみた。 「もしかしたらですけど、今日城壁を治してた人かな? 今日僕、君に手を振ったんだけど覚えてるかな? もし迷惑じゃなかったらで良いんだけど、僕この街初めてなんだ、だから案内して貰えないかな」 アルは少年の反応を見た。
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