奴隷の国

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太陽が真上に昇り、夏の様に熱い気温の中、どこまでも続きそうな草原の一本の整備された道の上を、バイクでひたすら走る少年の姿があった。 この少年の顔は見た目10代後半位、腰に銃器をぶら下げ黒いコートを着ていた。 「今日の内に国に着けると良いんだが、3日続けての野宿は勘弁して欲しいね」 旅人は苦笑いしながらそう呟き、バイクのクラッチを強く握りしめた。 エンジンが悲鳴を上げているんじゃないかという位の爆音を上げて、バイクはスピードを上げていく。 「少し、休憩するか」 目指す国が少し見え始めてきたので、少し安心し、ご飯を食べる事にした。 バイクのエンジンを切りサイドスタンドを立て、荷物入れ様に付けているサイドカーから、携帯食料を取り出し食べ始めた。 「よし。あと一息頑張ろう」 旅人はバイクのスタンドを外し国に向けて再び走り始めた。
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