子犬と少女の話。

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子犬と少女の話。

  まだ少女でした。   ぼろきれを着て寒さをしのぐその少女は、パンを盗んだ罪で牢に入れられてしまいました。   少女は泣いていました。 牢の前に立った男の人は、困って言いました。   「泣くのはお止めなさい」 少女は泣いたまま答えました。 「でも、お腹が空きました」 「それならこれを上げるから」 男の人は、少女にパンをくれました。 少女は「ありがとう」と言ってそれを少し食べ、   それから眠りました。
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