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指輪を付け、
竜を殺した彼に、
敵う人は誰もいなくなりました。
青年は、まずたくさんの税を納めさせる国王の元へ向かい、国王を殺しました。
とてもたくさんの人が喜びました。ほんの少しの人が嘆きました。
そして、自分が王になる事にしました。
「誰かに王をさせ、またたくさんの税を納める事になってはいけない」
青年は、税を納めなくてよいと皆に言いました。
多くの人が喜び、少しの人が嘆きました。
しかしその内、お城が薄汚れ始めました。
「王様、兵士の部屋に雨漏りがしています」
「王様、客室が軋んで、他国に失礼です」
「王様、宝物庫の壁が壊れました」
「王様、税がなければ、ここの修理を頼めません」
王様は困った挙げ句に、少しだけ税を取ることにしました。
多くの人が嘆きました。少しの人が喜びました。
しかし今度は、隣国が戦争を仕掛けるとの手紙が届きました。
戦争に使うお金はありません。そこで、もう少しだけ税をあげました。
とてもたくさんの人が嘆きました。ほんの少しの人が喜びました。
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