子犬と少女の話。

2/7
前へ
/58ページ
次へ
「昔、母さまが教えてくれたんだ」   「何をだい?」 「心の綺麗な子の元にはね、必ず王子さまが来てくれるんだって」   1ヶ月もすると門番の男の人と少女は仲良くなっていました。 きらきら目を輝かせて、少女は言いました。   「だからね、私のところにもきっと素敵な王子さまが来てくれるわ、って」 「そうかい」     少女はいつも空を見ていました。 王子さまは今日も現れません。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加