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しばらく月日が経つと、少女は大人に近付いていました。
自由でなかったものの、少女には行く場所も帰る場所もなかったので、牢の中で暮らしていました。
門番さんはとても親しくしてくれました。
ある日、その門番が一匹の小さな犬を連れてきました。
「その子犬、どうしたの?」
「お城の中にいたんだ。
もう少しで殺されそうになっていたんだよ」
少女は犬を一目で気に入りました。
「ねぇ門番さん、
私にこの犬をちょうだい!
きっと大事に育ててみせるわ!」
門番は少し悩んだあと、少女に子犬を渡しました。
少女はその犬にパンと水を与え、一緒に眠りました。
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