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きっかけは一人の不良だった。
流星の降った次の朝、彼は焼けつくような熱さに目を覚ました。
何時ものように学校をサボり、お気に入りの裏路地に行くと、そこは彼と敵対する不良らに占拠されていた。
口論から喧嘩に発展。しかし太めの体格であった彼は殴り合いが苦手であった。当たれば大きいが、いつも避けられては反撃されてしまう。
それでも拳を相手に向けて突き出す。昔見たヒーローアニメの真似をしながら。
「ファイアーパンチ!」
瞬間、彼の手は炎に包まれ、不良の長髪の先を焦がしながら拳は空を切り、炎の軌跡を空中に残していった。
彼が能力を使った第一号者である。
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