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「魔王の下僕(サタンサーヴァント)!?本気でおっしゃってるんですか、お客様?」
今度は妻の方が口を開いた。
魔王の下僕(サタンサーヴァント)。
古くから魔王を信仰し、多くの事件を起こしている組織であり、この街を占拠している組織でもあった。
「ええ、それも今夜ね」
彼女は涼しげに爆弾発言をした。
「おい、やめろ!言ってどうすんだよ?」
テラは諌めるようにエリスに言った。
「いいじゃない。別にどうなるものでもないんだから」
「なるわ!そういう事を敵陣真っ只中で言うなっつうの。すいませんねぇ。変な話聞かせて」
「できるんですか?」
テラが誤魔化そうとすると、夫は急に真剣な表情で二人に問うた。
「…ああ。できるよ。俺達ならな」
テラもまた真剣な表情でそれに応えた。
「ではお願いいたします。…私達の息子を助け出してください」
その時、夫婦は土下座していた。
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