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「息子さんを?」
テラが聞き返した。
「はい…。私達は奴らの課した税を払い続ける事ができず、ついに息子を連れ去られてしまったのです」
妻の方が絞り出すように声を出した。
「そりゃあまた、ひでぇ話だな…。わかりました。で息子さんの名前は?」
「…ああ、ありがとうございます…。息子の名前はジョンです。16歳で背はそちらのお嬢さんと同じくらいです。どうかよろしくお願いいたします」
夫婦が頭を下げた。
二人は部屋に戻り、夜が深くなるのを待っていた。
「良かったの?あんなこと引き受けて。できないかもしれないのに」
エリスは訝しげに言った。
「あんだけ頼まれて断れるかよ。少し大変になるだろうけど、やる事がそんなに変わるわけじゃねえんだ」
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