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「へぇ。そうだったのか。ありがとうな。芽、瑠……」
「隼、いろいろと言いたいことはあるだろうが、とりあえず今は、何も言わない方が賢明だぞ」
「そ、そうだな」
『クソが!小娘、お前だけは、絶対に許さねぇ!影も形も残らないように、粉々にしてやる!』
うわぁ。どんだけ怒ってんだよ。ただでさえ赤いのに、怒ってるせいで真っ赤だよ。
「あんなに怒ってる『お父さん』、見たことないかな」
「なぁ。なんで芽瑠は、あんなに恐ろしいオーラみたいなもの出してるんだ?」
それより俺は、お前がいつの間に、どうやって俺の隣に来たのか気になるんだが?お前にしても芽瑠にしても、いつから『テレポーター』になったんだ?
「なぁ。教えろよ。じゃないと……怖くて近寄れねぇだろ?」
「その点は、激しく同感だな。だが、お前は大丈夫だよ。芽瑠に対して、失礼なことをしない限りな」
「いや、失礼の基準が分からねぇんだが」
「私も、絶対にあなたを許すことは出来ない。その命を断つことで、償ってもらう」
こ、怖っ!毒舌なんてレベルじゃねぇよ!言葉だけで、殺せる気がするよ!
『誰もお前なんぞに許しを乞うておらんわ!散るのは、俺ではなくお前の命だ!』
「ねぇ。なんであんなに二人共怒ってんの?」
お前のせいだよ。お前の。
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