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「……ふう。これでいいかな」
芽瑠についてあれこれ考えてる間に、いつの間にか処置を終えたらしい。手際がいいな。
「あとは、起こすだけなんだけど」
「大丈夫、今度は血が出ないようにする」
「どうやるんだ?」
「こうする」
『ゴキッ!。ゴキッ!』
「…………………!?」
す、すげぇ。一度関節を外して、すぐに元に戻した。隼が悲鳴も上げられないで、のた打ち回ってる。
「な、何でこんなに痛いんだ!?」
「それはな、芽」
「さっき机で強打したのよ」
「なんだ、そうだったのか」
何故か真相を教えてやろうとしたら、芽瑠に嘘を重ねられた。しかも、隼は芽瑠のことを微塵も疑ってないみたいだし。あいつの頭は、どうなってんだ?
「茶番はその辺にして、そろそろ本題に移りたいのじゃが?」
「この世界の元になった話のことか」
「……?どうゆうことかな?」
「加奈には、話してなかったかの?この世界は、湊が作ったのじゃ」
「そ、そうだったんですか!?」
「ま、まぁね」
な、何だ?加奈が、キラキラした目でこっちを見ている。
「湊さん、すごいですね!」
「そ、そんなことないよ。それより、今回の話の題名は?」
「……分からない」
……えっ?何で?
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