1章 願いごと

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白い着物姿で、猫耳を付けた金髪の女の子がいた。年は……同じくらいかな? 「やっと目が覚めたか。お主は、ワシが来てからずっと眠っておったのだぞ?」 「え~っと……どちら様で?それは何かのコスプレですか?」 「お主はもう忘れたのか?さっき『来る』と言っただろう」 ん?さっき……? 『コロシテヤル』 !? 夢じゃ、なかったのか。 「い、命だけは助けてくれ!」 「そんなに怖がらんでもえぇ。何もすぐに殺そうとは思っておらん」 「ほ、本当か!?」 「当たり前じゃ。じゃなければ、お主が寝ておる間に殺しておるわ」 「よ、よかった~」 「じゃが、ワシもそんなにお人好しではない。お主には、ワシの願いを叶えてもらいたい」 「そ、それで命が助かるなら」 「なら、契約成立じゃな。お主、名前は?」 「み、湊です」 「湊か、良い名じゃ。では湊、まずはお主の家に行って作戦会議じゃ。案内せい」 「作戦って、いったい何の?」 「もちろん、ワシの願いを叶えるためのじゃ」 「ところで、あなたお名前は?」 「ワシか?名などないが、ないと不便じゃな。湊、何か良さげな名前を付けてくれ」 「いきなりそんなこと言われても……」 「別に何でも良いのじゃよ?」
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