30人が本棚に入れています
本棚に追加
白い着物姿で、猫耳を付けた金髪の女の子がいた。年は……同じくらいかな?
「やっと目が覚めたか。お主は、ワシが来てからずっと眠っておったのだぞ?」
「え~っと……どちら様で?それは何かのコスプレですか?」
「お主はもう忘れたのか?さっき『来る』と言っただろう」
ん?さっき……?
『コロシテヤル』
!?
夢じゃ、なかったのか。
「い、命だけは助けてくれ!」
「そんなに怖がらんでもえぇ。何もすぐに殺そうとは思っておらん」
「ほ、本当か!?」
「当たり前じゃ。じゃなければ、お主が寝ておる間に殺しておるわ」
「よ、よかった~」
「じゃが、ワシもそんなにお人好しではない。お主には、ワシの願いを叶えてもらいたい」
「そ、それで命が助かるなら」
「なら、契約成立じゃな。お主、名前は?」
「み、湊です」
「湊か、良い名じゃ。では湊、まずはお主の家に行って作戦会議じゃ。案内せい」
「作戦って、いったい何の?」
「もちろん、ワシの願いを叶えるためのじゃ」
「ところで、あなたお名前は?」
「ワシか?名などないが、ないと不便じゃな。湊、何か良さげな名前を付けてくれ」
「いきなりそんなこと言われても……」
「別に何でも良いのじゃよ?」
最初のコメントを投稿しよう!