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~紘一Side~
疲れた。
バイクを降りた途端、ずしっとくる疲れがのしかかってくる。
深夜1時を過ぎている。
今日の奴はなかなかしつこくて、ベットから離してくれなかった。
俺は絶対外泊はしない。
どんなに疲れてても、一度家に帰る。自分のベットで寝なきゃあ、休んだ気がしない。
角を回りマンションの入口の方に歩いてく。
「……苓?」
暗闇に消えていく人影が見えて、その後ろ姿が苓にそっくりだったが、気のせいだろう。
あいつがこんな時間に外を歩いている訳がない。
しかも旅行に行くのか、大きな荷物を持ってたし…。
エレベーターで自宅の階に向かう。
怠くて眠い。
目が引っ付いてしまいそうだ。
フラフラしながらなんとか自宅までたどり着くと、鍵を開ける。
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