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朝の真っ赤な顔をした大和を思い出して、自然と笑みがこぼれる。
何故かみんなも真っ赤な顔をしている。
変なの?
「苓ちゃんパワー相変わらずだねぇ。おいで」
愛華先輩がおいでって言ってくれたから、そそくさとその膝に座ったんだ。
だってみんな怖いんだもん!
愛華先輩が膝に乗せてくれるのって珍しいんだよ。ラッキー!
「純粋な子をたぶらかしちゃあ、ダメだよぉ」
めっ!って、ぽんと頭を叩かれちゃった。
「自然にその子が苓ちゃんに惚れるのはいいと思うよぉ。でも、今回はぁ、苓ちゃんが仕掛けちゃってる訳だしぃ、その子が本気に苓ちゃんloveになっちゃったら、可哀相じゃあない?」
「………ごめんなさい」
何だかやっぱり僕が悪いみたいなので謝ったら、愛華先輩がぎゅっとしてくれた。
「苓ちゃんはいい子だねぇ」
頬にちゅっとしてくれた。
愛華先輩は普段チャラいのに、1番僕をちゃんと叱ってくれるんだ。
「その子には特に誠実にならなきゃダメだよぉ」
「うん……そうします」
だから僕も素直にそう思えるんだ。
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