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7時がすぎた。
昔はこの時間に帰ってきてくれたのに……。
時計の音だけが静かな部屋に響く。
やっぱり…
僕の事はもういいの?
もう、必要ない?
恋人って思ってるのは、僕だけだったの?
疑問だけが頭の中に渦巻く。
携帯を片手に、ソファに座りじっと玄関の方を見ている。
最近全く話せてないから、誕生日って忘れてるよね?
教えるくらい、いいかな?
そんな風に思うなんて、やっぱり別れたくないんだって思いしらされる。
だってさっきから紘一の事しか考えてない。
大好きなんだ。
思わず紘一に電話をかけていた。
呼び出し音がする。
最近電話もしてなかったから、胸がドキドキしてくる。
声が聞きたい。
早く出て……。
だけど……………、
結局留守電に繋がってしまった。
「着信みて、かけてくれるかなぁ」
ちょっとだけ期待してみる。
でも結局、
紘一は帰って来なくて、
誕生日は過ぎてった。
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