闇夜に生える汚き草

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闇夜に生える汚き草

もう駄目だ。 今月の給料を1日で全て失ってしまった。 妻に合わせる顔がない・・・ せっかく、 滞納していた家賃を借りる事が出来たというのに。 房江は出来た女だ。 俺のようなだらしない男にはもったいないとつくづく思う。 畜生、パチンコなんてやらなければ・・・ 閉ざされたシャッターの前で初老の男性は地面に尻をつきながら顔を下げていました。 「あまり房江を泣かせるんじゃありませんよ」 彼は突然の声に顔を上げ、深く被ったベレー帽を指で押し上げながら私に言葉を返してきます。 「房江? 房江って誰ですか? それより貴方は誰? 」 私に興味を持ちましたね、掴みは問題なさそうです。
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