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「よく来てくれた。
感謝するぞ。」
恰幅の良い男性がにんまりと笑いながら、ブレットに話しかける。
一方のブレットは何の表情も作らず、案内された客間に足を運びソファーに腰掛けていた。
「それで?
依頼の件と報酬の件は?」
「ふむ。
その件についてだが、依頼は今話すとして報酬については依頼をこなした後というので大丈夫だろうか?」
気に食わないと言ったように、ブレットは息を吐き出すも了承の意を込めて頷く。
依頼をしてきた男によると、ある時期を境に妻の様子が可笑しくなり夜の街を歩くようになったという。
最近では事件が多発し、その事件の近くに妻らしき人物が度々目撃されている。
事件があった場所の近くに居る事を噂され、自分の立場が危うくなるのは避けたいから殺して欲しい…
というような内容だった。
一頻りの間、喋った男は息を吐き黙った。
「…………それだけで人一人を殺せっていうのか?」
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