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――…痛みはない。それどころか突き刺さる感覚も、血が噴き出る消失感も無い。
何故俺は死んでいない?
「ニ、ア…ッ」
何故オナホルトが目の前に居る?
『オ、ナホルト…!?』
「ニア、逃げなさッ…」
ぐしゃ、と肉が潰れる音がした
どしゃ、と何かが倒れる音がした
「ったく…昔は名のある女戦士だっただか何だか知らないが、人間の癖に邪魔をしやがって」
何も言わなくなったオナホルトを一瞥し、冷たい声で不満を零す魔物。
全身を駆け巡る血が沸き上がった気がした
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