epilogue

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慌てて村へ向かって走る、足がもつれようが転けようがそんなの関係ない 脳内BGMはランナー 『走るー走るー俺ったっちっ』 少しでもKY思考していないと動けなくなりそうで、少しでも頭を働かせないと最悪の事態ばかり想像してしまいそうで なんだかんだでこの村が好きなんだって再確認した 村に戻るとあたり一面火の海だった。逃げ惑う住人、しかし明らかに人数は少ない 『父ちゃん母ちゃん!オナホルト!みんな無事か!?』 我が家へと向かいながら燃えた木材が爆ぜる音に負けないよう精一杯声を上げる、無論返事は無い。 時折崩れた家の下敷きになっている人を見かける 助けたいけれど真っ赤な火がそれを阻む、何より俺にそんな勇気がなかった。怖くて堪らない、本当は今すぐにでも村から逃げ出したい程。 俺へ助けを求める声を振り切り再び駆け出した
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