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「あ、うん。僕は構わな――」
「すごい! 流石はあたしの使い魔ね!」
「レンヤくん、惚れ直したわ!」
僕はフォイくんに対して返答しようとするも、近くに寄ってきたサーシャさんとリシェさんによって遮られてしまった。
「……私は諦めないからな、レンヤ」
「う、うん……」
結局、僕とフォイくんは和解はしたものの、恋敵としては見られ続けるようです。
――ともかく、こうして決闘は無事に終了した。
「ほら、行くわよっ!」
「ちょっ、引っ張らないでよっ!」
無事に終わった安心からか、サーシャさんが僕の手を取って走り出す。
「どこ行くの!?」
「レンヤの住む場所!」
ん、なら安心かな。
「ちょっとサーシャ、抜け駆けはダメなんだからねーっ!」
……抜け駆けってなんのだろ?
そんな疑問を持ちつつも、これから始まっていくであろう楽しい日々に思いを馳せて、僕の頬は自然と緩むのだった。
ちなみに、
「ふふん、レンヤはあたしの使い魔なんだから、あたしの部屋でこれから生活するのよ。リシェなんかには負けないんだからねっ!」
「私だって、積極的にアピールするもん! 負けないしっ!」
「「むー……!」」
女同士でも戦いが勃発している中、レンヤの部屋が然り気無く決まっていたのは余談である。
更に、次の日に先生から説教を食らうことになるのを、恋夜たちは知らない。
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