プロローグはいつだって突然に

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 中学の入学式の時だ。俺は自分のクラスに向かう途中、恋夜と出会った。 「あれえ、おかしいなあ……。さっき見た地図に沿って来た筈なんだけど……」  この時、何の気紛れか話し掛けてしまったのが運の尽きだと思う。 「なあ、クラスどこ? よかったら案内するぜ?」 「え、いいの? ありがと! 僕は鏡 恋夜っていうんだ。キミは?」 「俺は蓮城 霧斗。よろしくな。って、同じクラスじゃねえか」 「あ、ほんとだ! ねえねえ、蓮城君ってさ――」  それから、何度か劣等感やら嫉妬やらを抱いてきたけど、今になってはわりとどうでもよくなってしまった。……殺意は別だ。  とまあ、過去をゆったりと思い出している間に放課後になった。 「霧斗ー、一緒に帰ろっ!」  途端に俺を襲う既視感。更には、第六感が一緒に帰るなと伝えてくる。  よし、ここは―― 「だが断る」  笑顔で拒否の一択でしょう。 「「「チッ……」」」  ……うん、どうやら俺には拒否権というものがないらしい。恋夜の取り巻き三人組に舌打ちされた。泣きたい。 「……恋夜、やっぱり一緒に帰るか」 「ほんとっ!?」 「だあああっ! 本当だから、本当だからそんなにひっつくな!! こんな絵面、腐の方面の人にしか需要ないからな!?」 「ハァハァ……、恋夜さん×蓮城くん……、イイネッ!!」  幼なじみちゃんまさかの腐女子!?
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