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「僕が、貴女の名前を知っていることが、不思議だという顔をしていますね。」
「…………。」
今までに、何度かこういう経験はあった。だからこそ春子は、異常な反応を示してしまう。
なぜなら今までの人たちは皆、ストーカーという人たちだったからだ。
春子は、それぐらい可愛いかった。
「大丈夫ですよ。断じてストーカーではありません。」
「っ!?……すっ、ストーカーは自分のこと、ストーカーとは言わないわ。」
ハンカチを押し返し、彼から少し距離を取る。春子の脚は震え、全身が恐怖を訴えている。
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