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アリスの言葉に絶望してから数十分後。
冬夜「あれ?慣れてきた?」
息苦しさもあまり感じなくなってきて、声も普通に出るようになっていた。
アリス「減速しているのよん。
さ、冬夜ちゃん。これつけて?」
アリスは冬夜にリュックみたいなものを渡す。
冬夜「これは?」
アリス「食糧よ。念のためね?」
アリスの言葉にカノンは笑いをこらえる。
カノン(この人けっこう鬼だ)
とりあえず、アリスに指示された通り、リュックを背負い、ベルトで固定する。
やがて高度を下げ、さらに減速していく。
次に、アリスに席を立ち上がるように言われる。
アリス「ついてきて」
冬夜はアリスについていく。
アリスが立ち止まった所には非常扉。
冬夜「…え?まさか……」
嫌な予感がする。
1つはこの非常扉。2つ目はこの背負っているこのリュック。
そして減速し、高度が下がっていくジェット機。
アリス「あ、バレちゃった?
じゃあいってらっしゃい。冬夜ちゃん」
非常扉が自動で開き、アリスは冬夜の背中を押す。
そして冬夜は大空の旅に出た。
冬夜「な…に?お、ォおおおおおお!!??」
まるで冬夜の絶叫なんて関係ないかのように非常扉は閉まった。
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