ロシア入り2

3/10
前へ
/702ページ
次へ
アリスを先頭にロシア入りするメンバーはバスに乗り込んだ。 日本でもよく見るような観光バスで、これから戦場に赴くとは誰も思わないだろう。 アリス「みんなー、デッキの確認はちゃんとやってね!」 座席の先頭に座っているアリスは後ろに身を乗り出し、メンバーに声をかける。 アリス「…って、みんなもう始めてるか」 車内を見渡すと、みんな、自分のデッキを確認していた。 が、一部はなんか違う。 こうなんというか、緊張感がないというか、遠足気分というか 神威は既に寝ているし、明菜は音楽聴いてて、冬夜とフロンはなんかお菓子食べながらじゃれあっている。 冬夜「ほれほれ~。カカオ90%のチョコだぞー? お子様に食べれるかなー?」 冬夜の手には、「大人のお菓子シリーズ カカオ90%チョコレート」とのパッケージの箱があった。 フロン「む!それくらい余裕ですよ! 見ててくださいね?」 フロンは冬夜からチョコを貰うとすぐに自分の口に放り込んだ。 すぐさま涙目になるフロン。 そして呟く。 フロン「こんなのチョコじゃないです…」 彼らに緊張感は皆無だった。 その光景を見て、アリスがため息をついたのは、言うまでもない。
/702ページ

最初のコメントを投稿しよう!

142人が本棚に入れています
本棚に追加