最後の関門

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巽「春香?」 春「皆殺し。皆殺し。」 巽は悪い夢でも見ているのかと思った。廊下の脇には腹から直也が血を流して倒れ、その傍らには服に直也の物と思し気血が付いた春香が居た。そんな中、直也が小さなうめき声を上げた。 春「まだ死んでなかった。」 春香はどこからともなく血濡れたナイフを取り出し、直也に振り落とした。 巽「危ね!」 巽は反射的にナイフを持つ春香の手を蹴った。その衝撃で春香はナイフを落とした。落下したナイフは直也の顔面すれすれに落ちた。 巽「おまけだ!貰っとけ!」 巽はナイフを取ろうとした春香の腹に蹴を放った。春香の躯は中を舞、一つの部屋に突っ込んだ。それを確認した巽は直也を起こした。 巽「さっさと起きろ!」 頭に拳骨を落として… 「痛!」と聞こえたが今はそれどころではない。 巽「逃げるぞ!」 直「逃げるって何から!ってか痛い!脇腹が痛い!」 巽「何って」 そこまで言って巽は止まった。何故なら 直「危な!もう少しで死ぬところだった!」 直也にいきなり押されたからだった。そのおかげで『自分の頭を狙って来たベッド』を避けれた。しかし今ベッドが飛んで来た方から色々飛んで来る。
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