It's a GAME

第二関門

その頃

善｢俺はもうすぐ消えるな。｣

善次郎は呟いていた。
彼の容姿はそこら辺の中小企業の苦労している部長みたいな感じである。いや。だったと言うべきだろう。
彼の体はかなり透けており、自分でももうすぐ消えると悟っているらしい。

善｢まぁ、ありふれた人生だったが良いものだったな。｣

善次郎は少し遠くを見て小さくため息をついた。

善｢あいつらに喝でも入れてやるか！｣

あの自分の半分位しか生きていない青年達に声をかけようとした時、

ズチャ

一本の腕が彼の体からはえた。

善｢嗚呼。俺はあいつらに喝を入れる事さえ出来ないのか。｣

そう言うと善次郎の体が爆せた。
彼を消滅させた少女の様な男は、

春｢これであと一人だ。あと一人で僕は…｣

狂気に満ちていた。