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ふい、とそっぽを向いて唇を尖らせる又吉。
なにこれ、超可愛いんですけど。
「俺も大好きだよ、またきち」
ぽんぽん、と頭を撫でてやるとそっぽ向いてた顔を上げてにこりと笑った。え、マジで人類史上最強に可愛い。もうお兄さん我慢できないんですけど!!もう俺このコ帰さない!絶対!
とか言ってるうちに目の前から又吉の姿がなくなった。ぱっと振り返ってみるとベッドの上で又吉が……え?服を脱いでる?
「ちょ、ちょっとまたきち?何してんの?」
「なんかあついねん、ぬいでいい?」
「もう脱いでるじゃん!てか風邪引いちゃうよ、」
「へーき…」
とろん、とした瞳が俺の理性を簡単に奪っていく。
あー、もうだめだわ、俺。いただきます!
強引にキスをしてみたけど全く抵抗するどころか必死に応えようとしてくれるところとか、それによって口の端から零れる唾液だとか、脱ぎかけのシャツが擦れて見える白い肩だとか。
「っ、ふ…ぁ、やべ?」
「ごめん、俺我慢できないや。」
舌っ足らずに俺を呼ぶ声だとか。ぜんぶ、ぜんぶに欲情して理性をぶっ放した。
「綾部…」
「あ、おはよー。またきち」
「何で俺、綾部んちに居るん?しかも何で服着てないんやろ」
「……」
記憶がないとか…ありがちだよね。
まあでも、めっちゃめちゃ可愛い又吉が見れたからいっか。
たまには酔っ払いもいいかもね。
「綾部、お前何したん。めっちゃ腰痛いねんけど。」
「え?何って…ナニだよ?」
すごい目で睨まれたけど誘ってきたのはお前だからな。今度また飲ましてみようかなー。なんてね。
end
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