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東京駅に着いても返信は来なかった。 やっぱり寝てるのかも… それでも又吉不足の俺はどうしても逢いたくて急いで改札を出ようとしたが人が多く改札までが遠い。 焦りながらどうにか改札を抜けた。 「あ、れ…?」 改札から少し離れたところに派手なカラーパンツを履いて目深に帽子を被った男がいた。 帽子からはみ出したパーマがかった髪の毛、小さな背格好、間違いない。 「またきち!!」 いきなり呼ばれたからかがばっと顔を上げた彼はやっぱり愛しい恋人に間違いなかった。 「迎えに来てくれたの?」 「……まぁ、」 「うっそ、マジで嬉しいんだけど。」 「早よいかな、電車なくなるで」 「えっ!家行っていいの?!」 「来る言うたのお前やろ、」 ずんずんと先に進んでしまう又吉を追いかけて横に並ぶ。 真っ赤な顔して照れてる又吉は可愛くて可愛くてしょうがない。 「何で迎えに来てくれたの?」 「……綾部不足だったから?」 「まっ!またきち!俺家まで我慢できる気がしないんだけど」 迎えに来てくれるなんて嬉しいサプライズ。こんなこと滅多にする人じゃないからきっと少しでも、いやかなり寂しく思ってくれたみたいで。口にはしないけれど。 逢いたかった人が逢いにきてくれるってこんなに幸せなことなんだなぁ。 「今度は俺が迎えにきてあげるね!」 「…うん 」 お手て繋いで、帰りましょう。 end
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