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「ほんとに頑固なんですよ、あいつは！ちょっと聞いてるのボンさん！」
「きーてる、きーてるて、で、何でそんなんなったん？」
「やっぱり聞いてないじゃないですか！だからー……」
綾部が何かわーわー言うとる。
要は又吉と喧嘩をしたらしいが。いきなり飯に行きましょう、と誘われて…というか呼び付けられてから小一時間。
一向に収まりそうにない相方兼恋人の愚痴。
ただ、又吉のこともよく知ってる俺からしたら…どっちもどっちでしかないんやけど。
「二人して意地っ張りなだけやん」
「違うんですよ、俺は譲ったりとかしますもん！でもあいつひとつも譲らないわ曲げないわで…」
「おっ、電話や！」
「ちょっとボンさんてばー！」
またラッキーなタイミングで鳴ってくれた携帯に感謝しながらディスプレイを見たら安達君からの電話。
まだキーキー言うてる綾部を放置して電話に出る。
「もしもしー。安達君？」
『おー。出るの遅いでボン…何か後ろうるさない？』
「綾部に又吉の愚痴聞かされてんねん。助けてやー。」
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