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「………さて、行くか」
若干、テンションが下がったものの誰も居なくなった公園で一人気合いを入れた。
空は本格的に夜に入る準備をしていた。夕日ももう三分の一ぐらいしか見えない。
「ふむ。どういくんだったか」
ポケットに入れてあった。紙を取り出し確認する。
なるほど、もうここまで来れば近いみたいだ。
位置を確認して、オレは目的地へと歩き出した。
(^O^)
「うん。ここか」
しばらく歩くと、ちょうど地図に記された場所へとたどり着いた。
紙を見ながら表札を確認する。
「うーんと、柊………」
インターホンのちょうど上に表札が付いており、そこには一文字"柊"と書かれていた。
どうやらここで間違いないらしい。
オレは表札の下にあるインターホンに手を伸ばした。
ボタンを押してすぐ間延びした高い音が小さく聞こえた。
そして、中から女性の声が聞こえる。
「はいはーい。やっとご到着ね」
玄関のドアが開き、女性の声が聞こえる。
「あっ、遅れてすいません。オ、オレ鞍馬しゅ――――」
「自己紹介はまだいいから。とにかく中に入りなさいな」
「………うっ」
自分の急いた行動に若干の恥ずかしさを感じた。
オレは女性の顔を恥ずかしさの余りに見れないまま、玄関へと歩を進めた。
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