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「弾丸の選別も終わってる・・・・なんだこれは?俺にまた戦えとでもいうのか?」
ブツクサ文句を言いながら全てのパーツと弾丸の確認をし終え、タンスの上に置いてあったこれ等を元に戻して溜息を吐く。
そのまま身を投げ出すようにベッドに倒れ込み、充電中だった携帯を何気なく開いてみる。
「新着メール?誰からだ?」
携帯(と言ってもスマートフォンだが・・・)の画面をタッチしてメールを開いてみると、俺にとっては見慣れた送信主の名前が表示されている。『零夢双牙』と・・・。
「双牙?!内容は・・・・?」
『これを読んで、もしピンとくるものがあったら俺に電話をくれ。ノーボーダー。ネームレス・デッドマン。我が心臓は人類の為に。頼む。お前だけでも覚えててくれ・・・連絡待っている』
「これは・・・・っ?!」
これは俺達の部隊と俺のコールネームに敬礼の意味?!なぜこの世界の零夢双牙がこれを知っている!?すかさず零夢双牙の携帯番号に電話を掛け、スマホを耳に押し当てる。
「俺だ。ソイルだ」
「あのメールを見て電話をくれたって事は・・・・お前も『飛ばされてきた』方だろ?そうだろ、相棒」
「ああ、やっぱり俺が知ってる双牙だな?お前は」
「そうだ。あの時くたばった筈の零夢双牙だ。俺も信じられないが・・・目を覚ましたら俺の肉体のままこの世界に飛ばされてきたらしい。体はなぜか若返っているがな。疑うなよ?あの時の死ぬ間際の光景も覚えてるぜ?・・・あの後どうなった?お前は『アレ』を倒せたのか?」
「ああ、倒した。そして最後の最後に自爆して奴らの巣をぶっ壊してやったよ。それしか手がなかったとはいえ・・・ある意味無駄な犠牲さ」
皮肉気に言い放った言葉に双牙は苦笑交じりに「そうか・・・やり遂げたか・・・」と感慨深く言葉を吐き出し、安堵のため息を吐き出していた。
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