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高川が右手で寺島の右肩を抱き寄せた。
「いや、ゴロウ君が居ない今彼女のナイト様は居ない訳だから僕がなってもいいよね?」
現状を理解出来ていない俺が混乱していると――
「えーっと…なんだっけ、誰だっけお前」
不意に高川の左肩に右肘を乗せ、左手で顔を覆ってから誰かがそう言った。
俺も含めてその場に居た全員が突然現れた誰かに度肝を抜かれた。
普段冷静沈着なあの高川も含めて。
「あー・・・あれが、タケヤマだっけ?」
「それ誰だい?僕はタカガ――
「っせ黙れ」
…へ?」
「とりあえず無言でぶっ飛んでろ」
そう誰かが言うと高川が寺島をその場に残し、一瞬で消えた。
良く見てみると誰かの右手が曲げられた状態から伸びきった状態へと変わっている。恐らく裏拳で殴りつけたのだろう。
そんな事を思っていると支えを失って倒れかけていた寺岡の右肩を右手で掴み、高川が先ほどしたように引き寄せた。
「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!
世界が叫ぶ!
破壊神ヤマオカ!ここに再!臨!!」
そこには空いている左手を存分に使い変なポーズを取っている山岡五郎が立っていた。
――蓮慈サイド・END――
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