9人が本棚に入れています
本棚に追加
「流鬼?」
咎めるように呼べば、流鬼は満足げに笑った。
「参ってる時は体にいいものですよ!!」
コーヒーは発ガン性があるらしいんです、なんてうんちく並べとる。
いやいや、体にいいもの飲ますつもりなら野菜ジュースとかやないのか?
スポーツドリンクて…僕、あんま飲まへんのに。
「いいじゃないですか!さ、戻りますよ」
流鬼がごまかすように言い、来た道を戻り始めた。
雨は変わらずにうざったく降り続けている。
小さな横断歩道を、流鬼が渡り終えた頃、右からトラックが走って来るのが見えた。
最初のコメントを投稿しよう!