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「京さんは大バカです」
ばかって…
莫迦って、ひどいやん。
「死んで、どうするんですか。俺を置いて、どうするんですか!」
「あ…」
流鬼が泣いている。
叫んでいるのに、声が震えている。
違うんよ、流鬼に…
流鬼にこんな顔させたいわけやなかった。
僕は、今なんて事してたんやろう。
僕が死ねば、僕の世界は綺麗に終わるんやと、わけの分からない想像をした。
流鬼が、死んだ僕を見て泣くんなら、僕は流鬼に愛されていたんやと実感も出来る。
僕は今、勝手に、流鬼の愛を試した―――。
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