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「まぁまぁ、とりあえず終わったことなんだし、もうその話はおしまいということで。それより、そろそろ定例会議を始めませんか?」
こんな感じで話を切り替えてまとめるのも、いつも要の役目になっている。
「うん、そうだね。」
そう答えたのは、雫とは別のもう一人の生徒会書記紫鳳唯(しほう ゆい)であった。唯はそう答えながら、隣に座っている香に視線を向ける。
「うん、そうだな。さっさと始めて早く切り上げようぜ。」
香は表情を切り替えていつもの調子で答える。ちょうどその時、
「お待たせ。」
と、五人分のコップをお盆に乗せ、実津紀が戻ってくる。実津紀は手慣れた手つきで一人一人の目の前にコップを置いていく。コップからは湯気がたち、並々とコーヒーが注がれている様子が見える。最後に実津紀は自分の席にコップを置き、ゆっくりと席に着く。その様子を見終えて、要は話を切り出した。
「実津紀ありがとう。じゃあ、美味しいコーヒーを飲みながら、会議を始めるとしよう。皆、宜しく。」
コーヒーの薫り高い匂いが充満する中、会議は始まった。
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