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☆★☆★☆
「全員整列! 右から点呼用意!」
ザッザッ!
月曜、それは全校集会。
「点呼始め!」
「いッ!」「にッ!」「さんッ!」「しッ!」
月曜、それは校長のグダグダ話との闘い。
「各員、礼ッ!」
月曜、教師の視線を掻い潜り、どう立ち寝をするかの戦争。
「良く聞けウジ虫共! 喜ばしい事にこの男共の檻の中に女子高生が来てくれる! どうだ。嬉しいかぁッ!」
だと言うのに、体育館の壇上に立ってるのは出雲崎晴矢である。しかもやたら口が悪い。軍曹にでもなったつもりか。
「フゥ! ラァ! とても喜ばしい事です上級曹長!」
「ならこの体育祭、楽しむだけで留まるわけではダメだと分かれ! 全員配置に着けッ! これより模擬戦を行う!」
「フゥ! ラァ!」
どうやら彼は上級曹長だったらしい。
事件は、生徒代表で出雲崎が壇上に上がった瞬間に起こった。
時を遡る事、約10分前。
「……では、生徒代表、出雲崎晴」
最後まで言い切る前に、校長の姿が壇上から消えた。正確に言えば、舞台から飛び出た出雲崎に、その荒野を彷彿させる頭を掴まれ、そのまま舞台袖に消えてった。
時間にしてきっかり一分。唖然とした教師が動きだす前に、出雲崎が舞台袖から悠然と壇上に向かって歩く。
ガッシリとマイクを掴み、プロレスラーさながらのマイクパフォーマンスを披露し出した。
「てめえらッ! 爆裂重大臨時ニュースだ! 良いか、一度しか言わねえから良く聞け!」
あ、ヤバい。この展開はマズイ。
「なんと、今回行われる体育祭になんと! 女子校の連中が来てくれる事になった! この意味が分かるなバカ共ッ!」
「……うおおおおおおおおおお!!」
少しの間を空けて、飢えた野獣共が雄叫びを上げる。いや勝ち鬨と言っても過言ではない。
そんな雄叫びの中、負けんと言わんばかりの怒声が上がる。
「野獣共、女の子に良い所見せたいかぁ!」
「おお!」
「かっこいい場面を作りたいかぁ!」
「おおおお!」
「なら、死ぬ気で練習しやがれぇ!」
「うおおおお!」
こんな野獣共を、口先だけでどうにかする出雲崎にちょっと身震い。恐怖すら感じる。
そして、現在に至る。
「おおおおおおおおおおおおおおおお!」
「いや、学校行事も大事だが……」
授業はどうする気だ……?
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