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「少し食べれる?」
薬とお水とスーパーの袋を持って遥が入ってきた。
―――――ぁ!
「わぁ、ももゼリー好きなの。ありがとう」
しかも好きなトコのやつだ。
「じゃあそろそろ帰るね」
ベッドに座ってた遥が立ちながら言った。
――――ぇ、もう帰るの?
「あの、冷凍庫に入ってる氷枕欲しいんだけど...」
ももゼリー片手に頼んでみた。
もうちょっと、居て欲しい。
「分かった。ちょっと待ってて」
そう言って遥は寝室を出ていく。
――――どうしたらもうちょっと居てくれるかな....
「これでよかった?」
「うん。ありがと」
……だめだ。熱で頭働かないや。
せめて寝るまで居て欲しいな...
「あゆ、ちゃんと寝てるんだよ。俺はそろそろ帰「遥!!」
遥から帰るって言葉を聞きたくなくて遥の言葉をさえぎった。
「あのね…」
言葉が続かなくて思わず遥の袖を掴んだ。
「忙しいのは分かってるんだけど、もう少しだけ居て欲しいの」
そう言って遥の手に触れたら遥の手がビクッ、とした。
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