honeyed words

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ベッドに入ってクマの抱き枕に抱きつく。 やっぱりやめてって言えばよかった。 今日だけでも一緒に寝てもらえばよかった。 雨の日はキライ。 私が傷ついた日には雨がふっていたから。 私が4歳の時、母親が消えた。弟だけ連れて。その日も雨が降っていた。 その後引き取ってくれた祖母が亡くなった日も雨だった。 だから雨の日は一人で居たくない。 一人で眠れるわけがない。 ――――ガチャ。 寝室のドアが空いた音がした。 仕事終わったのかな? でもよかった。一人で居なくて済む。 悠紀はベッドに入るといつも私を抱きしめて寝る。 いつもその瞬間が好き。 でも――――ぁれ...? まだかな?早くぎゅうってしてほしい。 「優」
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